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最高裁判所第二小法廷 昭和62年(オ)143号 判決 1990年6月22日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人鈴木一郎、同錦織淳、同浅野憲一、同高橋耕、同笠井治、同佐藤博史、同黒田純吉の上告理由について

原審は、公営住宅法に基づく公営住宅の使用許可による賃貸借についても、借家法が一般法として適用され、同法一条ノ二に規定する正当の事由がある場合には、同条により解約の申入をすることができ、東京都営住宅条例(昭和二六年東京都条例第一一二号)二〇条一項六号は適用されないものとしたうえ、適法に確定した事実関係の下において、同号の使用許可の取消の意思表示をその主張事実から借家法一条ノ二による解約申入とし、その正当の事由を肯認し、権利の濫用に当たらないとして、被上告人の本件明渡請求についてこれを認容したものであって、右判断は正当として是認することができる。原判決に所論の違法はない。論旨は、原審の専権に属する事実の認定を非難するか、又は独自の見解若しくは原審の認定に沿わない事実に基づいて原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 藤島 昭 裁判官 香川保一 裁判官 奥野久之 裁判官 中島敏次郎)

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